2024.03.06
お役立ちコラム
一発アウト!そもそもSNS炎上ってなに?〜労務管理の側面から考えるSNS炎上対策Vol.1〜

昨今TwitterやInstagram、Facebook、TikTokなど様々なSNSが広く普及し、企業も公式アカウントを通じてPRを行う時代です。しかし、従業員や顧客の投稿が炎上し企業に影響を及ぼす事例が見受けられ、問題視されています。そこで労務管理の側面から考えるSNS炎上対策として、SNSの炎上対策の重要性やその前後の対策について掘り下げていきます。
まず本記事ではSNSの炎上に関する基本事項について整理してみます。
投稿主体の整理
企業における炎上対策を考える上で、最も重要なのは炎上の原因となる投稿の主体を理解することです。SNS上での不適切な投稿が炎上した場合、その投稿を行ったアカウントのタイプによって、対応方法が大きく異なります。簡単に分けると以下のような主体が考えられます。
従業員個人のアカウント(以下、個人アカウント)
飲食店やコンビニなどでのアルバイトが、不衛生な状況をSNSに投稿して炎上した例(通称「バイトテロ」)があります。このアカウントは従業員の私的なものであり、会社の介入が難しく、即座な懲戒処分もできない場合があります。ただし、業務時間中の投稿は処罰の対象になり得ます。
会社の公式アカウント
最近では、会社が運営する公式アカウントからの不適切な投稿が炎上するケースも増えています。こちらのアカウントは従業員の業務として運営されており、私的な範疇ではありません。そのため、不適切な投稿があった場合は業務上の問題として対処可能です。
顧客のアカウント
回転寿司チェーン店などで店内の迷惑行為を撮影しSNSに投稿した事件はご存じの方も多いと思います。このようなケースでは会社は介入できず、事前の対策が難しいため、事後対応が重要となります。ただし、店内で不適切な行動を撮影する顧客に対して従業員には注意を促す方策もあります。
会社関係者のアカウント
業務委託先や取引先の従業員のアカウントもこちらに含まれます。この種のアカウントは従業員個人のものであり、会社の従業員ではないため、事後の対応が主になります。契約時にSNS規約等を周知することや誓約書を交わすことも対策として考えられます。
大きくはこの4つに分類でき、対策の検討にはこれらの分類を正しく整理し、それぞれの分類に対する対策を講じることが大切です。中でも①②については会社、特に人事や管理部における事前の対策を徹底することで、炎上を未然に防ぐことが可能です。この事前の対策については次回の記事で詳しく説明します。
炎上事態の深刻さ
インターネット上に膨大な情報が溢れかえる昨今では、炎上事例が発生すると、投稿者の個人アカウントであっても、所属する会社が特定されるのは時間の問題です。その結果投稿者本人だけでなく会社まで炎上するケースが多発しています。
投稿者本人には、誹謗中傷や嫌がらせや、インターネット上に書き込まれたコメントや画像、名前など、一度拡散された情報が半永久的にインターネット上に残されることを意味するデジタルタトゥーの危険性、さらには刑事罰のリスクが起こります。近年、デジタルタトゥーが深刻な問題となっており、当人や被害者だけでなくその家族にも多くの悪影響を及ぼします。これは就職活動やプライベート、今後の生活にも大きな影響を及ぼすことでしょう。
会社にとっても、批判やクレームの嵐だけでは留まらず、信用の低下、株価の急落、顧客離れ、取引停止、人材の流出、採用力の低下などの様々な悪影響があります。最悪の場合、倒産に至ることさえあります。SNSによる不適切な投稿による炎上は、復旧が困難であり、致命的な悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、不適切な投稿を未然に防ぐための事前の対策が非常に重要です。
さらに、炎上対策は投稿自体に対する事前の対策だけでなく、事後の対応も非常に重要です。適切な対応がなされない場合、二次的な被害が発生することもあります。最近では、会社の謝罪内容に対する批判があるなど、事後の炎上対策も必要です。
会社全体での意識改革
実際に、経営層や従業員がSNSの重要性を理解しておらず、対策が講じられないケースもあります。SNSが広く活用され日常になりつつある現代において、SNS=若者向けという認識自体がすでにリスクを抱えているといっても過言ではないでしょう。炎上リスクはどこの会社にも存在しているため、会社全体でSNSに関する意識改革を図り、問題意識を共有することが重要です。
先に述べたようなリスクを最小限に抑える事前の対策の実施、さらに起こってしまった後には適切な対応を講じられるよう、SNS炎上という深刻な問題に対して企業全体で取り組んでいくことは現代において無視できない重要な課題といえるでしょう。
次回以降の記事では、個人アカウントと会社アカウントそれぞれにおける事前対策、起こってしまった後の事後対応、そしてHybRidを活用したリスク回避の方法についてみていきます。

執筆者
石塚智菜実
株式会社CSS-consulting
カスタマーサクセス














